司法書士の資格について

司法書士は不動産登記、会社登記が主な業務の様に思われがちですが、現在では法律トラブルの解決をお手伝いしてくれる街の身近な法律家とも言える存在です。

最初に、司法書士の資格について簡単な説明をしておきます。
受験資格には制限はありません。ただし、国家試験の合格率はわずか2~3%で、国家資格の中でも屈指の難関試験です。
独学で受験するケースでは、5~6年を要してさえも狭き門です。そのため、大半が大学の法学部に進みながら司法書士の資格取得を目指す方が多く、また司法試験を目指しながら、結果として、司法書士を受験し、司法書士になる方も多くいます。もちろん、資格は法務省の管轄です。

試験は筆記試験を経て、 その2ヶ月後に合格発表があり、合格者した者が口述試験を受けます。合格してからは、各都道府県の司法書士会主催の研修、中央新人研修、司法書士特別研修などの研修が数か月に渡って続きますから、それなりに覚悟がないと、司法書士を目指すことは難しいものです。

不動産登記は土地や建物などの不動産が現在どのような状態にあり所有権やそのほかの権利は誰が持っているかを明らかにするためのもので、土地や建物の売買が行われる際に、司法書士は売る人と買う人の本人確認とその意思を確認した上で、契約書を作り、契約が成立すると売買された不動産の所有権移転の登記を行います。
会社(商業)登記は、会社を設立し、更に移転や役員変更などするときに必要な手続きです。
これら業務の他、裁判所や法務局などに提出する書類を作成したり、司法書士法改正により法務大臣の認定を受けた認定司法書士は140万円以下の事案について法律相談に応じ、更に簡易裁判所での訴訟では弁護士同様に代理人として法廷で弁論することが出来ます。
加えて、民事調停、仲裁事件、裁判外和解などの示談交渉をも行えるようになりました。これからは、国民にとって身近な法律の専門家として必要可能性があります。

ただ、一括りに司法書士といいましても、古くからの司法書士は登記専門の場合もあります。簡易裁判所認定を受けていても、民事訴訟をあまり扱わない方も多くいますので、よく確認されてから、ご相談をお勧めします。

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