着手金めぐり不当表示―消費者庁

消費者金融への過払い金返還請求などを全国で手掛ける弁護士法人「アディーレ法律事務所」(石丸幸人代表、東京都豊島区)が、着手金無料のキャンペーンを「1カ月限定」などと広告表示しながら、実際は5年近くにわたり続けていたとして、消費者庁は16日、景品表示法違反(有利誤認)で、同法人に再発防止を求める措置命令を出した。

 消費者庁によると、同法人は完済している消費者金融業者への過払い金返還請求について、4万円の着手金を無料にするといったキャンペーンを「1カ月限定」「今だけの期間限定」などとホームページ上に掲載。

しかし、実際には2010年10月~15年8月の約4年10カ月にわたり、同様の表示を続けていた。
同年9月からは「期間限定」をやめ、恒常的な制度として表示している。

 同庁の調査に対し、同法人は「1カ月ごとに(キャンペーン表示を)継続するかどうか判断して表示していた。ただ、つなげてみた時に不当表示になるというところまでの認識はなかった」と説明したという。